【パークハイアットニセコ】グリーンシーズンのホテル滞在記

「パークハイアットニセコHANAZONO」宿泊記(1)

北海道・ニセコエリア。スキーやスノーボードなどのウィンタースポーツを楽しむために、世界各国からこのパウダースノーの聖地へ人々が訪れる。冬に一段と賑わいを見せる町だ。そんなニセコへ、グリーンシーズンの5月に訪れた。ゴールデンウィーク真っ只中だが、季節的に考えると、ここでは“オフシーズン”とも言える。雪が溶け、ダウンジャケットを着ない季節のニセコの素晴らしさが伝わると嬉しい。

目次

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スモールラグジュアリーリゾート「パークハイアットニセコHANAZONO」

重厚感がありスタイリッシュな「パークハイアットニセコHANAZONO」のロビーエリア

「ニセコHANAZONOリゾート」は、この地で一年を通じてアクティビティを満喫できるワールドクラスの山岳リゾートだ。言わずもがな、冬季はスキーやスノーボードの聖地である。夏季はトレッキングやマウンテンバイク、ウォーターアクティビティを楽しめるほか、美しいゴルフ場も併設されている。

そんなHANAZONOリゾート地区を代表するラグジュアリーホテルが「Park Hyatt Niseko Hanazono(パークハイアット ニセコ ハナゾノ)」だ。

ハイアットグループの中でも最上位の位置付けとなる「パークハイアット」。日本では、東京、京都、そしてニセコの3軒を展開している。

パークハイアットニセコは、ホテル棟の客室数が100室。レジデンス棟は公式によると60室以上と公表されていて、2棟を合わせても客室数はそこまで多くない。自然豊かな地に突如現れる、スモールラグジュアリーリゾートだ。

チェックインはこちらのカウンターで

しかし「スモールラグジュアリー」という言葉が不釣り合いなほど、客室数からは想像できない充実の施設が揃っている。ホテルから一歩も外に出ずとも、優美で素晴らしい滞在が叶う場所だ。

【客室】モダンでスタイリッシュなゲストルーム

ホテル棟「キングベッドルーム」

スタンダードカテゴリーのひとつ「キングベッドルーム」。「パークハイアットニセコHANAZONO」では、ホテル棟のすべての客室が65㎡以上の広さを誇り、リビング・ダイニングが備わっている(レジデンス棟は35㎡〜)。

客室のリビング・ダイニングエリア

黒や濃茶の引き締めカラーがアクセントになった、モダンなインテリア。力強くクールな印象にになりそうだが、家具の素材や照明が灯す光、所々に飾られた植物のアートや窓から差し込むナチュラルライトに温もりを感じられ、やさしい雰囲気もあり落ち着く部屋だ。ソファの後ろの大きな鏡が、さらに部屋をゆとりのあるスペースに見せる。

これだけの広さにソファや4人掛けのダイニングテーブルセットも備わっているので、長期滞在でも快適に過ごせるだろう。

ミニサイズではないアルコールが並ぶ
ウェルカムフルーツの苺

ベッドルームはよりナチュラル感が高まりシンプルな装飾。窓際には長めのデイベッドが配されている。もちろんグリーンシーズンなので、窓の向こう側は雪景色ではない。リビングとはガラスで隔てられていて、全体的に解放感がある。

バスルームとクローゼットは一体型

バスルームは筆者のお気に入り。奥から、トイレ、クローゼット、洗面台、シャワーと縦につながっている。シームレスな導線はとても使い勝手が良くて素晴らしい。

ダブルシンク上の鏡にはミラーテレビが設置されている。スイッチを入れると鏡の中からテレビが現れる仕組みだ。

メインのシャワールーム

バスルームは2つ。メインのシャワールームには広めのバスタブが設えてあり、別のバスルームはシャワーのみの仕様だ。

バスアメニティ一式

バスアメニティには、イタリアのデンタルケアブランド「MARVIS(マービス)」の歯磨き粉が。これには喜ぶゲストも多そうだ。環境への配慮だろうか、蝦夷松を使用して作られたシェーバーや歯ブラシなど珍しいアメニティも備わっていた。

「LE LABO」の「SANTAL 33」シリーズの虜になった

そしてパークハイアットのバスアメニティといえば、ニューヨーク発の香水ブランド「LE LABO(ルラボ)」の「SANTAL 33(サンタル33)」シリーズだろう。シャンプー、コンディショナー、ボディウォッシュ、ボディバー、ボディローションの5種類が揃っていた。

どれだけ良い香りなのかというと、こちらで全身をサンタル33の香りに包まれて衝撃をうけた夫が「誕生日はこの香水がほしい」とリクエストしてきたほどだ(そして本当にプレゼントした)。

NATURAL PRODUCTSの入浴剤「甘酒」

入浴剤は、北海道のブランド「NATURAL PRODUCTS(ナチュラルプロダクツ)」。オリーブ油が練り込まれているので、しっとり保湿してくれる効果がある。

こちらのホテルには、部屋にプライベート温泉やテラスが付いたシグネチャースイートもあり、多彩なラインナップから客室を選択できるのも嬉しい。

【食事】10つのレストラン&バーで美食が叶う

客室も素晴らしいのだが、「パークハイアットニセコHANAZONO」の本当の強みは“食”にある。この客室数に対し、6つのレストラン、3つのラウンジ、そしてデリ、ワインセラー、カラオケが揃う。

「デリ」レジデンス棟 1階
「ザ・ラウンジ」ホテル棟 ロビー階

もちろん数が多いだけではない。例えば、金沢に本店を構え、東京・六本木にも展開しているミシュラン獲得寿司屋の「鮨 みつ川」。札幌でミシュラン3ツ星を獲得している「モリエール」を率いる、中道博シェフが展開するフレンチ「モリエール モンターニュ」(レポートは別記事にて)。

北海道産の食材をふんだんに使用したイタリア料理が味わえる「オリヴィオ」。鉄板焼きにフレンチを融合させた“TEPPANキュイジーニュ”を提供する「鉄板」。ラグジュアリーな居酒屋と表現できそうな「炉端」に、本格的な中華料理や中国酒を楽しめる「チャイナキッチン」まで。

山の麓のマウンテンリゾートに日本を代表するハイクラスのレストランが揃い、ここでの美食体験にゲストたちは唸るだろう。これこそが、パークハイアットニセコHANAZONOの真髄だ。

とはいえ、ラグジュアリーな店ばかりだとお腹いっぱいになってしまう。ほんの少し何かをつまみたい。そんな時には「デリ」が良いだろう。

デリには、ピエールエルメ氏の色とりどりのスイーツやベーカリーが並ぶ。なかにはパークハイアットニセコでしか手に入らないオリジナル商品もあるので、旅の土産にもぴったりだ。

イートインも可能だが、スポーツウェア(スキーウェア含む)や袖なしランニングシャツなどのカジュアルなファッションでの利用はできないので、部屋でくつろぐ時間のおともにテイクアウトはいかがだろうか。

マカロン
北海道チーズケーキ

筆者のおすすめはパークハイアットニセコ限定の「北海道チーズケーキ」。コーヒーと一緒に、甘いひとときを過ごしてほしい。

【スパ】温泉も設えたウェルネス施設でセルフ・リトリート

パークハイアットニセコ スパ施設の入り口

ホテル棟の2〜3階に位置するパークハイアットニセコのスパ施設。特筆すべきはやはり、温泉だろう。アンヌプリ山のミネラルを含んだ「花園温泉」をホテル内で体験できるのだ。

和の香りのエッセンシャルオイルを使用したリラクゼーションを提供するトリートメントルームは、全6室。プライベート温泉付きのカップルルームも揃う。

また、25mの広々とした屋内プールにジェットバス、フィットネスセンターも備わっているので、とことんホリスティックな休日を過ごすのも良いだろう。

【朝食】北海道の食材に「ピエールエルメ」も並ぶ、大充実のビュッフェ

朝食はレジデンス棟の「デリ」「チャイナキッチン」「炉端」の3つのレストランに渡りビュッフェが展開され、混雑しないよう工夫されていた。

まず目に飛び込んできたのは、壁一面の冷蔵庫に並ぶビバレッジ。自由に扉を開けて出し入れできるのだが、見たことのないラインナップに心が躍る。

真狩豆腐工房 湧水の里「名水豆乳」
北海道 山中牛乳

北海道のサツラク牛乳にはじまり、山中牛乳、2種類の豆乳、アーモンドミルク。乳製品の豊富さは、さすが北海道といったところだろう。北海道・余市発「北王よいち」のドリンクなども並び、フルーツジュースも充実していた。飲料に紛れてディスプレイされている湧水の里の「すごい納豆」も見逃せない。

和食コーナーに移ると、やはり期待していた海の幸を発見した。

いくら、甘エビの刺身、温泉卵

こちらはホットミールのコーナー。チャイナキッチンの調理場をぐるりと囲むように、温かい料理が並んでいる。シェフたちの臨場感をここまで感じられる朝食ビュッフェは珍しい。

どこのホテルへ宿泊しても、筆者が選ぶのは結局同じようなメニューばかり。

サラダやハムなどのコールドミールはデリに並ぶ。

ピエールエルメのコーナーには、アップルデニッシュやクロワッサンなどのパンや焼き菓子が。一つずつ販売されていても違和感のないクオリティのベーカリーは、やはり「ピエールエルメ」の名を冠しても恥ずかしくないハイレベルなセレクションだ。

大人気「ケーキ イスパハン」のアレンジバージョンも
アップルデニッシュと「ケーキ イスパハン」

これだけ多種多様なラインナップが揃うビュッフェでありながら、一点ずつがちゃんと美味しい。遠方からの旅行客が期待している北海道の食材をふんだんに使ったり、ピエールエルメを食べ放題にしたりと、ゲストが喜ぶツボをしっかりと押さえている。国内のホテルでは最上級レベルだと感じた。

次回は、ディナーで訪れた「モリエール モンターニュ」の料理をレポートする。

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