【ハレクラニ沖縄】リゾートで過ごすリュクスな休日。ホテル滞在記(後編)

「ハレクラニ沖縄」滞在記

多くのハワイ・ラヴァーが愛する「ハレクラニ」。創業から100年以上の歴史を経た今でも、ワイキキの地でハワイを代表するラグジュアリーホテルとして存在し続けている。

ワイキキに続いて二軒目の開業の舞台に日本が選ばれたと知った時には、必ず泊まりに行かなくてはと即刻バゲットリストに追加したものだ。

約10年ぶりの沖縄旅行。この10年で沖縄には魅力的なホテルが随分と増えた。初日は那覇の国際通り沿いのホテルに泊まり、2泊目から「ハレクラニ沖縄」に移動した。

今回の沖縄旅は、せっかくのハレクラニ泊なのでホテル内でゆっくり過ごす時間を確保して、レストランや客室での滞在そのものを楽しむことに。正直レビューなゆえ少し辛口な箇所もあるが、客室はパーフェクトで快適なステイができ、とても満足している。

▼前編はこちら

目次

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House Without A Keyエンターテイメントを楽しめるディナー

ハレクラニ沖縄は4つのレストランを併設している。その中のひとつ「House Without A Key(ハウスウィズアウトアキー)」は、ハワイのハレクラニにも同名のレストランが存在し、ホテルを代表するオールデイダイニングである。

そんな「ハウスウィズアウトアキー」では毎晩ライブエンターテイメントが開催されている。曜日によりフラやボサノバなど内容は異なるが、この日は沖縄ならではのエイサーのプログラムが3回公演されるとのことだった。

左「ハレクラニ サンセット」¥2,400、右「オリオン ザ ドラフト」¥1,250

ショーの見えるテラス席に腰掛け、沖縄らしいドリンクで乾杯する。

「ハレクラニサンセット」は、ホワイトラム、コアントロー、グレナデンシロップ、グァバ、レモンジュース、サトウキビシロップ、フレッシュパイナップルからなる「ハレクラニ・クラシック・カクテル」のひとつだ。

グァバ感が強くてフルーティーな甘味があり、スムージー状のシャリシャリとした食感が楽しめる。アルコール感が控えめなので、とても飲みやすい。なにより添えられたパイナップルと花から分かりやすく南国の情緒が漂い、テンションが上がってしまう。

食事は軽めに食べたかったのでアラカルトにした。全てのメニューを2分割した状態で別々のお皿に盛り付け提供されたので、写真は全て半分の量だ。

「マグロと海藻のポキ」¥3,000

アペタイザーから選んだのは「マグロと海藻のポキ」。想像していたよりも遥かに上品なポキだったが、海ぶどうが沖縄らしい一皿だ。プチプチと弾ける海ぶどうの塩味とともに、さっぱりといただく。

「ハレクラニコブサラダ」¥2.200
「宜野座の車海老とウイキョウのペペロンチーノ フェデリーニ」¥3,500

彩美しく盛り付けられた「ハレクラニコブサラダ」。食材の種類が多いので、食べすすめる中で全く飽きがこない。

合わせるドレッシングは「フーチバー香るバターミルクランチ」または「シークヮーサー」の2種から選択可能だ。迷っていると、気の利くサーバーが両方持ってきてくれた。ちなみに、筆者のお気に入りはクリーミーな「バターミルクランチドレッシング」。シークヮーサーはかなり酸味が強いので、さっぱりと味わいたい人や暑い日におすすめだ。

フェデリーニはパンチがありながらも細麺がゆえにコッテリ感はなく、こちらも美味しくいただいた。

「白い珈琲ケーキ」¥1,400

デザートは「白い珈琲ケーキ」。見た目とは裏腹にしっかりとコーヒーの味を楽しめる、濃厚で食べ応えのあるスイーツだ。

食事をしながらエンターテイメントを楽しめる。

各回30分のプログラムが1時間おきにスタートする。ステージの正面に配された座席からの鑑賞も可能だ(テーブルは無い)。ショーが始まると次々に人が集まってきて、朗らかな情緒に包まれる。

テラス席が心地よくて、気づけば2公演分のエイサーを鑑賞していた。

【House Without A Key】沖縄料理が並ぶビュッフェ

3つのラインナップから選べる朝食会場。ビュッフェ形式は「House Without A Key(ハウスウィズアウトアキー)」、洋食のセットメニューは「SHIROUX(シルー)」、和朝食のセットメニューなら「AOMI(青碧蒼)」だ。

この日はビュッフェの「ハウスウィズアウトアキー」を選んだ。

「ハウスウィズアウトアキー」のビュッフェ会場。退店時の人がいなくなったタイミングを狙って撮った一枚。

この「ハウスウィズアウトアキー」だが、予約をしたにもかかわらず、レストランの前には行列ができていて入店するまでに10分はかかった。卵料理の列はさらに大行列でなんと20分かかった。大半の時間はどちらかが席を立って不在にしている状態なのは残念だ。

温かい料理のコーナー
スムージーやジュース類はあらかじめ瓶に入れた状態で陳列されている。

食事内容はラグジュアリーホテルの一般的なビュッフェなのだが、沖縄料理も陳列されているのが一番の特色だろう。筆者はゴーヤチャンプルーやラフテーをいただいた。

食後のコーヒーをいただいている時、テーブルにまわってきたよもぎパン。

全体的に味付けは美味しく、満足できる内容だった。しかし、オペレーションには多くの疑問が残ったというのが本音だ。

コーヒーや紅茶はテーブルでオーダーできる制度になっている。筆者はアイスカフェラテを注文したのだが、その際スタッフに「ホットならアートされていますがアイスで良いですか?」と念押しされた。そこまで言うならハレクラニらしい特徴的なアートでもされているのかと思い「それならホットにします」と変更したのだが、ごく一般的なラテアートでがっかりした。それならアイスラテが飲みたかったのだ・・・。

案内されたステーキハウスの席。

また、案内されたのは「ハウスウィズアウトアキー」ではなく隣接されたステーキハウスの「キングダム」の座席だった。座席自体はソファーで広々としているのでとても居心地が良いのだが、部屋全体に肉の残り香が充満している。もう少し暖かい時期になれば換気をしてくれるのかもしれないが、序盤は匂いが気になって仕方なかった。

しかし、おそらく「ハウスウィズアウトアキー」には子連れのゲストを案内し、こちらには大人グループを案内しているように見受けられたので、ハレクラニ側も精一杯の気遣いをしてくれているようだ。

また、ハレクラニの朝食は予約制だ。毎朝6:30に専用のウェブサイトで当日の予約が解禁される。時間指定はできず早い時間から順番に予約が入っていくシステムだ。

リゾートで過ごす時くらいゆっくり寝たいのだが、遅くなると午後の予定に響くので、早起きして6:30にスマホを抱えて予約することになる。

筆者は1巡目で予約が入ってしまったので、慌てて支度をして7:00から強制的に朝食となった。朝からリゾートらしからぬ忙しなさだ。朝食くらい好きな時間に食べさせてほしいのだが・・・。

予約時間を選ぶことはできないが、7:00の開店と同時の枠は避けたほうが良さそうだ。来店した全員がビュッフェのブースへ殺到するので、今回のような「卵料理に20分」という悲劇が起こってしまう。退店する時には随分と落ち着いていたので、もっとゆったりと食事を楽しむことができるだろう。

【SHIROUX】噂のスフレパンケーキを食べに

レストラン「シルー」のエントランス。

ハレクラニ沖縄で有名な食事メニューといえば「ふわふわスフレパンケーキ ヘーゼルナッツソース」だろう。以前は「ハウスウィズアウトアキー」のアラカルトメニューとしても存在していたが、現在、ハレクラニ沖縄で例のパンケーキを食べられるのは「SHIROUX(シルー)」の朝食のみとなっている。※2023年3月時点

この日も朝6:30の予約解禁と同時にウェブサイトで席を確保した。運よく1巡目に予約ができたが、たった数分で3時間待ちまで埋まっていたので、パンケーキを希望する人は覚悟して挑むほうが良いだろう。

開店直後の「シルー」。数分後には満席状態だ。

ディナー時には沖縄の食材を使用したイノベーション料理を提供している「シルー」。店内のデザインが美しく、朝からこのような空間で食事ができるのは贅沢だ。

「シルー」の朝食はの洋食セットメニュー(5,600円)。選択制のメイン料理の中に、例のパンケーキが存在する。他にもオムレツやエッグベネディクトなどの選択肢はあるが、周りを見渡す限り殆どの人はパンケーキを目当てに来ているようだ。

「ふわふわスフレパンケーキ ヘーゼルナッツソース」

こちらが例のふわふわスフレパンケーキだ。皿の上でプルプルと揺れる。口に入れるとシュワッと溶けるような柔らかさ。軽い生地と、濃厚なヘーゼルナッツソースのバランスが絶妙だ。

パンケーキには大満足だ。しかしそれ以外には疑問が残る。セットメニューに含まれているのは、自宅で食べるレベルのアサイーヨーグルトに、とにかく美味しくないフルーツのみ。フルーツは近所のスーパーのほうが美味しいという意見で一致してしまった。添えられた花から余計に虚しさを感じる。ドリンクは、はじめに選んだ種類のジュースを一度注ぎ足しにきてくれただけだ。これで5,600円は、改善の余地があると思う。

オペレーション側の人手も足りていないのだろう。完全予約制かつセットメニューとして提供することで対応しているようだが、現実逃避したいリゾートの地でそれがあまりに分かりやすく伝わってきて、悲しくなる。

しかし、少なくともハレクラニ沖縄のハード面はとても素晴らしいと思っている。正直レビューがゆえに朝食についてはこのような感想になってしまったが、決してハレクラニ沖縄“全体”に負の感情は持ってはおらず、滞在自体には満足しているということを今一度伝えておきたい。また、ソフト面はいくらでも改善できる可能性があるのだ。きっと今後良くなっていくだろう。

【SPECTRA】サンセットバーで一日を終える

「サンセットウイング」のロビー

最終日の夜はホテル内のバー「SPECTRA(スペクトラ)」でアルコールを楽しむことにした。前編にも記したが、やはりサンセットウィングのロビーの雰囲気が落ち着いていて好きだ。次回ハレクラニに宿泊する際は、必ずこちらの棟を選ぼうと思う。

そんなサンセットウイングのロビー横に見えるのが「スペクトラ」だ。まだ時間が早かったこともあり、店内はかなり空いていた。朝食のレストラン会場が嘘のように感じられる人口密度だ。

「フラパンチ」¥2,300 → ¥1,450

「フラパンチ」は、クランベリー、レモンジュース、サトウキビシロップ、ラズベリーリキュール、ピーチリキュール、コアントローからなる「ハレクラニ・クラシック・カクテル」だ。たまたまハッピーアワーをやっていたのでお得にいただくことができた。

軽くバーテンダーと会話を交わし、カウンターで寛ぐ。五つ星ホテルのバーでありながら、南国リゾートの地ならではの堅苦しくない雰囲気は、肩肘張らずにリラックスできるから好きだ。こちらのバーは、日没時には目の前のガラス窓から素晴らしいサンセットを眺めることができる場所でもある。

「ハレクラニ沖縄」は皆にやさしいホテルだった

ハレクラニ沖縄は、子連れのファミリー層にも、カップルにも、お一人様にも、皆に間口を広げている優しいホテルだ。ゆえに、滞在をより快適にするためにはゲスト側の工夫が求められる。

次回、筆者が「子なしカップル」として再訪するのであれば、サンセットウィングに滞在し、朝食はインルームダイニングにするだろう。そうすれば、もっと静かな環境で、もっと客室を堪能できる。朝6:30スタートの予約争奪戦に巻き込まれることもない。

また、3月ということで年中営業している「インドアプール」は、まるで市民プールのように人で溢れ返っていたので使用しなかったが、暑い季節であれば5種類ものプールが揃っているのもハレクラニ沖縄の強みだ。もしプールを利用したいのであれば、サマーシーズンに16歳以上のみが使える「クワイエットプール」に行くだろう。

ディナーをホテル内で食べるなら、ステーキ&ワインの「キングダム」、イノベーティブレストランの「シルー」、日本料理の「AOMI」が落ち着いているはずだ。

逆に「子連れファミリー」にとってはどうだろうか。ここまで小さな子連れで過ごしやすいラグジュアリーホテルは多くないと思う。決して子どもに特化したホテル(例えば、滑り台のようなウォーターアクティビティを備えたホテルなど)ではなく、大人も満足できる五つ星ホテル。

もし筆者が子連れであれば、喜んでまた訪れたいと思う。その時は今回同様「ビーチフロントウイング」に泊まり、水深の浅いキッズプールまたはオーキッドプールで遊び、「ハウスウィズアウトアキー」で食事をするだろう。筆者の今回の滞在は、どうやら子連れにぴったりの過ごし方だったようだ。

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