グルメ天国のハワイ・オアフ島。カジュアルごはんもいいけれど、時には雰囲気の良い「ご馳走レストラン」にも足を運びたいですよね。先日、オアフ島で訪れたを人気レストランを3つご紹介します。
Chart House Waikiki(チャートハウス・ワイキキ)
「Chart House Waikiki(チャートハウス・ワイキキ)」は、ワイキキの西側「アラワイ・ボートハーバー」の正面に位置し、美しいハーバービューが自慢のレストランです。
1968年創業の老舗ですが、過去には大規模な火災に見舞われてしまったことも。そんな歴史を乗り越えながら、長きに渡りハワイの地で愛されている「チャートハウス」は、一度は訪れてみたいレストランのひとつ。
正面のハーバー越しに見える夕日が美しいと評判です。早々に席のリクエスト予約をしていたおかげで、景色がよく見えるテーブルに案内してもらえました。のちに料理を置くスペースが足りないほどコンパクトですが、会話に花が咲く距離感とも言えますね。
まずはドリンクから。ビールにはグラスが添えられておらず、カジュアルな雰囲気です。日本語表記のメニューもあり、日本人スタッフの方もいらっしゃいました。
クラムチャウダーは具沢山で濃厚。スモールサイズはかなり小さいので一人ひとつでも問題なさそうですが、ハワイ(アメリカ)はとにかくメインの量が多いので、私たちは様子を見るために夫婦で分けて味わいました。
「ホタテとエビのスキャンピ」は、ガーリック、白ワイン、ドライトマト、レモン、甘い玉ねぎを使ったスパゲッティーニ。太めのもっちりした麺にクリーミーで濃厚なソースがよく絡んでくれますが、爽やかな風味で食べやすいです。
主役級食材の海老とホタテの共演がなんとも贅沢。口に運ぶたびに幸せになれる、そんな一皿です。
「ローストプライムリブ」はフォークを刺すだけでホロッと解ける柔らかさ。甘いソースが「USA感」を盛り上げてくれます。小サイズでこの風貌は勘弁してくれ(まんざらでもない顔で)と言いたくなりますが、案外、骨の部分も大きいので、殆ど完食に近いところまで辿り着けました。
あいにくこの日は、流れの遅い大きな雲が水平線に被っていたので、ハーバー越しに落ちる大きな夕日は見えませんでしたが、空がグラデーションに染まる美しいマジックアワーに引き込まれました。
静寂の中で息を呑みながら見守るサンセットも素敵だけれど、陽気な会話やカトラリーの音に包まれながら「気づけばもう暗くなっちゃったね」なんて肩の力を抜いて過ごす時間も、思い出せば特別なひとときだったりするのです。
この日は金曜日。大きくなったお腹を抱えて、花火が打ち上がるヒルトンラグーンまで歩きました。なんだかめでたいアロハフライデーです。
HY’S STEAK HOUSE(ハイズ・ステーキハウス)
ステーキレストランの重鎮といえば「HY’S STEAK HOUSE(ハイズ・ステーキハウス)」。クヒオ通り沿いのコンドミニアム「ワイキキ・パーク・ハイツ」1階にあり、初めて訪れる人はきっとこの外観と店内のギャップに驚かされるでしょう。
駐車場の手前に、突如現れる重厚なエントランス。扉を開けた瞬間、スーツをビシッと着用したスタッフに迎えられ、空気がまるっと変わります。陽気でカジュアルなハワイ感は消えて、優雅で厳かな雰囲気。ドレスコードも設けられ、華やかに着飾ったゲストも多くいます。
店内は容易くカメラを向けられるような雰囲気ではないので、自分の席から一枚だけ撮らせていただきました。いくつかの空間に分かれていますが、どちらも素敵です。
「ハイズ・ステーキハウス」はUSDAプライムビーフの専門店として、40年以上もの間ホノルルで多くのゲストを魅了してきた老舗店のひとつ。ハワイ産の「キアヴェ」と呼ばれる木材を使って調理することで、香り豊かに仕上がるそうです。
また、素晴らしいゲストサービスも「ハイズ」を語るうえで外せないポイント。ゲスト数に対してスタッフ数を十分に確保されていて、常に目が行き届いているのが印象的でした。それもそのはず、ハイズでは目の前でテーブル調理をしてもらえるメニューがとても充実しているのです。
さて、まずはサービスで「チーズブレッド」が登場します。大きなステーキをたらふく食べるために、3時のおやつも抜いて超空腹で来ているところに、こんがり焼かれたチーズの香ばしい匂いをアツアツの湯気に乗せて、誘惑してくるのです。
あっという間に目の前から消えたパン。すぐにおかわりを持ってきてくれました。これだけで満腹になってしまう危険なハイズ名物です。
アペタイザーから「オニオングラタンスープ」をオーダーしました。ソテーされたトロトロの玉ねぎに、グリュエールチーズ、モッツァレラチーズ、パルメザンチーズと3種のチーズをたっぷり使用。小さなカップですが、濃厚で食べ応えは十分です。
チーズにステーキとパンチのあるものばかりなので、サラダもお願いしました。ハイズらしく目の前で調理してくれるメニューから「温かいほうれん草のサラダ」を選択。
特大ボウルに入った生のほうれん草。とても二人で食べる量には見えませんが、温かいサラダなので目の前のフライパンでソテーにでもして、最終的に量が減るのだろうと眺めていました。
しかし、フライパンで調理したのはソースのみ。チーズをふりかけ混ぜ合わせ、サイズは変わらないまま目の前にサーブされました。
大きなお皿にこんもり積まれた、ほうれん草の山。メインとして一食分のランチにもなりそうなビジュアルインパクトに思わず笑ってしまいましたが、さすがハイズ、憎いほど美味しい・・・。
シャキッとした食感を残ししつつも、ちゃんと温かく、軽やかさが絶妙なテーブルサイドサラダは「また食べたいベストディッシュ」にリストイン。
満を辞して主役の登場です。4年ほど前にもいただいて感動した「ポーターハウス Tボーンステーキ」をリピートしました。
こちらも目の前で切り分けてくれるパフォーマンス付き。中央の大きなTボーンから肉を切り離していきます。向かって左半分がニューヨークサーロイン、右半分がフィレミニョン。焼き加減はミディアムレアでお願いしました。
907グラムの大きな塊。骨を挟んで食感の違う極上のステーキを交互にいただきながら、幸せを噛み締めます。クラシックに基づいたわかりやすい美味しさに頬が緩み、目尻がさらに下がってしまう。そうそう、ほうれん草のサラダも合間に良い仕事をしてくれます。
付け合わせは数種類から選べます。こちらはフレンチフライとマッシュポテト。
続いて、夫はビール、私は「LOW-PROOF BEVERAGES」の項目から「バタフライレモネード」をチョイス。度数が低いアルコールドリンクを一覧にしてくれるのは有り難いサービスですよね。自家製レモネード、バタフライフラワーティー、レモンチェッロから構成された、ジュースのように飲みやすいカクテルでした。
ハワイのスペシャルな一日の締めくくりに、「ハイズ」のダイナミックなステーキと素敵なサービスに満たされました。定期的に訪れたくなる、記憶に残るレストランです。
Mariposa(マリポサ)
「アラモアナセンター」のデパート内に店を構える大人気の「マリポサ」には、数年ぶりの再訪でした。天井が高く解放感があり、頭上でシーリングファンがゆらゆら揺れています。天候の良い日はテラス席もイチオシ。通りを挟んでヤシの木や海が見えるハワイらしいお店です。
オーダーを終えると、まもなく大好きな“アレ”がやってきました。
サービスの「ポップオーバー」です。ランチタイム限定で出してもらえるマリポサの代名詞で、日本にも多くのファンがいますよね。
表面はパリッと焼かれ、中はふわふわで卵感があり、もっちり感と軽やかさを両立しています。いくつでも食べられそうなパンですが、なにより添えられたストロベリーフレイバーのバターが実は主役なんじゃないかと思うほど美味しい。他のフルーツ味になることもあるようですが、私はストロベリーにしか当たったことがありません。
休暇の特権、お昼から一杯失礼します。「スパークリング・パイナップル」は、ランチタイムにぴったりな甘くて爽やかなテイスト。
スパークリングワインをパイナップルジュースで割ったような軽いシュワシュワが出てくるかと思いきや、そこそこアルコールの強そうなカクテルでした。メニューをよく見ると、パイナップルラムやジンジャーリキュールが入っているようです。
彩りの美しい「マリポサチョップドサラダ」の登場です。キャベツ、にんじん、サヤエンドウ、ミニトマト、枝豆、ヒシの実、パリパリのワンタン、ドラゴンフルーツが細かく刻まれ、食べやすいサイズになっています。
追加したグリルチキンが程よく味付けされていて、食べ応えもアップし、アクセントになってくれます。ドラゴンフルーツやトマトなど、水分を含んだフレッシュな食材も良いですね。
メインは、蟹肉、ロブスタートマトソース、チリフレーク、パセリ、トマトから成る「蟹のパスタ」。食材のラインアップを見るだけで、絶対に美味しいことが約束されたメニューではありませんか。蟹の風味がしっかりと味わえるラグジュアリーな一皿です。
広大な敷地のアラモアナセンターを歩きまわると、徐々に疲れが出てきてしまいますが、ゆったり休憩できる「マリポサ」はショッピング合間の休憩にもってこいです。
開店時間で予約していたのでスムーズに案内してもらえましたが、退店する頃には順番待ちの列ができていました。事前予約がおすすめです。
※こちらに記載のメニューと価格は2024年1月時点のものです。