【アマネリゾート晴海】別府温泉旅。オーシャンビューと露天風呂に癒されるホテル宿泊記

「アマネリゾート晴海」滞在記

関西から船旅で訪れた大分県別府市。客室で温泉が楽しめることを条件に宿を探しまわり、辿り着いたのが「アマネリゾート晴海(AMANE RESORT SEIKAI)」だ。チェックインの瞬間から、部屋でくつろいでいるときも、温泉に浸かっている間でさえ、青い海を臨むパノラマビューが自慢の宿。改装を経て進化した空間で素敵なおもてなしを受けながら過ごす、夫婦旅行のホテル滞在記をお届けする。

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今回の移動手段であるフェリー「さんふらわあ」が停泊する港からタクシーで数分走ると、あっという間に「アマネリゾート晴海(AMANE RESORT SEIKAI)」に到着した。

2019年に大規模な増築とリブランドを経て「潮騒の宿 晴海」が「アマネリゾート晴海」として生まれ変わってから、まだ数年しか経っていない。道路沿いから見上げた様子はお世辞にもラグジュアリーなホテルとは思えないビジュアルだが、予約の時点から外観と内観のギャップがあると感じており、やはりこの宿の良さは内側にこそあると滞在を通して実感した。

ガラス越しに海が広がるロビー

ロビーの椅子に腰掛け、そのままチェックインを受けた。

ホテルのキービジュアルにも採用されているテラスバー「Voyage」は、アマネリゾートのアイコニックな場所。海へと繋がっているような解放感のあるテラス席は、まるでインフィニティプールのようだ。

チェックインの流れでウェルカムドリンクのサービスがあった。スパークリングワイン、生ビール、ワイン、かぼすハイボールといったアルコール類や、地元のドリンク「つぶらな」シリーズから好きなものを一杯選ぶ。

いただいたスパークリングワインと、水平線
一度は腰掛けてみたかった特等席。静かで落ち着いた雰囲気は居心地がよい

運良くテラス席が空いていたのでオーシャンビューを眺めながら20分ほど過ごし、気が済んだところでスタッフに声をかけるとスムーズに部屋まで案内してくれる。ゴールデンウィークの繁忙期にもかかわらず、忙しなさをゲストに感じさせない完璧なオペレーションに脱帽した。

「アマネリゾート晴海」は2019年に増築された新棟を含めて3つの棟からなる。今回宿泊したのは「晴の棟」5階に位置する「展望 離れ」の部屋。たった4室の贅沢なつくりで、それぞれが独立している。

部屋までのアプローチに心が躍る
「516 虹」

2023年11月22日にリノベーションが完了してから半年ほどしか経っていない新しい部屋だ。64平米の広々とした空間にはシモンズ製のダブルベッドが2台並ぶ。離れのプライベートな雰囲気がそうさせているのか、しっかりと玄関が設けられているからなのか、なんだか家のような雰囲気もあり、長期滞在したくなるような落ち着く部屋だ。

窓の外に目をやると、別府湾のオーシャンビューが飛び込んでくる。なんと全客室が海側向きでオーシャンビューが約束されているそうだ。

別府湾を一望できるバルコニー

バルコニーに出ると、海の近さは一目瞭然。別府といえば温泉街というイメージしか持っていなかったが、別府湾に向かって傾斜になった街からは海が見えるスポットも多い。アマネリゾートのようなオーシャンビューの眺望を有した宿も点在していることから、別府温泉はリゾート感の漂う「海辺の温泉街」の一面も持っている。

リビングコーナーもゆとりがあり、十分に寛ぐことができる。夕食はホテルの外で食べる予定があった私たちは、近くで手に入れた和菓子とスタバのドリンクを持ち帰り、ここで夜な夜な二次会を開催した。

また、ベッド横の壁一面の大きな扉をスライドさせると、ミニバーからクローゼットまであらゆるものがこの中に集結していた。

使い勝手もよいうえに、扉を閉めると見た目もスッキリ

別府宿の主役といえば温泉だ。アマネリゾート晴海は、全客室に源泉掛け流しの露天風呂付き。私たちの部屋はシャワールームを抜けて露天風呂に続く導線になっている。

海風で頭を冷ましながら熱いお湯に浸かるとスッキリした。別府温泉の源泉はとても熱く、そのままでは入れない人も多いだろう。私もそのうちの一人で、水を足しながらの温度調整が必要だ。随分暖かくなった季節とはいえ、自覚せずともまだ体の芯は冷えていたようで、じわっと全身がほぐれていく感覚が心地よい。

シャワールームも洗面台も広く施設は申し分ないのだが、ひとつだけ言うなれば、たまに虫や鳩が気になる時があった(鳩は日中、浴槽の近くまで遊びにくる)。一匹、部屋の壁にも大きな虫が止まっていたのでさすがにスタッフに来てもらったのだが、慣れた手つきですぐに対処してくれた。自然のものなのでどうすることもできないが、気になる人は事前に虫除けなどを準備するとよさそうだ。

アマネリゾート晴海は、全室露天風呂付きにもかかわらず大浴場も2つ併設されている。

リニューアルオープンした1階の「潮騒の湯」は海抜0メートルと呼ばれるほど海に近く、水平線まで続いているかのような絶景が自慢の「インフィニティバス」だ。男女共に露天風呂、内風呂、ジャグジー、サウナ、海水風呂とバラエティも豊富。つい部屋の露天風呂で満足してしまうが、こちらも体験する価値がありそうだ。

さらに8階には展望浴場「昇陽の湯」もあるが、こちらは2024年5月現在長期メンテナンス中とのこと。ちなみに大浴場は入浴料金を支払えば外来の人でも利用できる。

翌朝、朝食を食べにレストラン「ビストロヴァンヌーヴォ」へ向かった。朝食ブッフェは2交代制で、チェックイン時に希望の時間を選ぶ。当日オンタイムに行くとスムーズに席へ案内してもらえた。

大分の食材を取り入れた和食に加え、洋食もそれなりに品数が多い。繁忙期による満席状態でゲストは多いはずだが、事前にテーブルが振り分けられたりと管理がしっかりされており、安定したオペレーションで滞在中にストレスを感じることは全くなかった。

注目したいコーナーは、大分県杵築産のデコポン生搾りジュース。行列が途切れることはなく、デコポンの追加が追いつかないほど人気なのだが、搾りたての100%のフレッシュジュースはジューシーで感動的なおいしさ。酸味はほとんどなく、その甘さに驚くだろう。

夫とテーブルで集合すると、ほとんど同じものを盛り付けていた(そして夫婦揃って一周目は野菜がない)。一番美味しかったのはフレンチトースト。しっとり生地に甘さがぎゅっと詰まっていて、小さめサイズがちょうどよい。また、コーンスープも濃厚でおすすめだ。

ほかにも、あまりブッフェで見ない「エビしゅうまい」と「穴子しゅうまい」を食べてみたが、こちらも旨味があって美味。「りゅうきゅう」などの郷土料理も並んでいて、ブッフェ2周目も楽しくいただいた。

最後はフルーツで〆。デコポンジュースがおいしくて2杯目をもらった

今回の旅行が結婚記念日の祝いを兼ねていることを予約時に伝えると、ショップでギフトに交換できるメッセージカードをチェックイン時にいただいた。

ホテル内のセレクトショップ

ショップには、食品から伝統工芸品まで大分のお土産がたくさん並んでいる。ちょっとした手土産ならここで全て揃えられるだろう。店員さんに引き換えギフトについて尋ねると、「おめでとうございます」のメッセージとともにショップでも販売されている地域の特産品が手渡された。こんなサプライズをしてもらえるとは思っていなかったので、とても嬉しかった。

今回は利用するタイミングがなかった湯上り処「木の香」。館内の施設も充実しているので、ホテルから一歩も出ずに過ごす旅もまたよさそうだ

アマネリゾート運営企業のコンセプトに「透明で信頼のおける静かなくつろぎ空間」「無いといけないけれども主張しすぎない、有りすぎず邪魔にならず近づきすぎない。けれども、振り返れば必ずそこに在る」というメッセージがある。

ホテル滞在中に味わった居心地の良さを言語化すると、まさにこれだ。派手なサービスや親密なコミュニケーションはなくとも、行き届いたサービスが感じられ、お願いしたことにはすぐに対応してもらえるちょうどよい温度感だったのだ。

のびのびと過ごしたい国内温泉旅。アマネリゾート晴海は、日本のホテルらしい距離感と安定したおもてなしで心と体をリセットしてくれる温泉宿だった。

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